10時~11時45分まで施設を訪問
「生命誌」とは、人間も含めての様々な生きものたちの「生きている」様子を見つめ、そこから「どう生きるか」を探す新しい知です。英語では“Biohistory”。
地球上の生きものたちは38億年前の海に存在した細胞を祖先とし、時間をかけて進化し、多様化してきた仲間です。
すべての生きものが細胞の中に、それぞれが38億年をどのように生きてきたかの歴史をしるすゲノムDNAを持っています。ゲノムDNAは壮大な生命の歴史アーカイブです。その歴史物語を読み解き美しく表現することで、生きものの魅力を皆で分かち合い、生きることについて考えていく場が「研究館」です(HPより)。
まず、生命誌研究館についての「展示ホール」「研究活動内容」「生きもの研究に関するさまざまなイベント・シンポジウム」などについてのDVD(36分間)を視聴した後に、展示ホール内を施設担当者の案内で見学しました。
<主な展示物>
・ 生命誌絵巻……多様な生きものが長い時間の中で誕生した歴史と関係を表現(写真①)
・ 生命誌マンダラ……個を形づくる階層性を表現(写真②)
・ 細胞展……人間の体は37兆個の細胞でできている。一つの細胞は平均で100分の1ミリメートル(写真③)
・ 1階段約1億年の階段……生きものの歴史を足で辿る(写真④)
・ 脊椎動物の骨格標本……カエル・カメ・トリ等
・ 「食草園」(4階屋上)……チョウが卵を産み、幼虫に育ち、自然にくらす様子(写真⑤)
<印象に残った研究内容>
〇 イチジク属とイチジクコバチの共生関係の仕組み
イチジクコバチは花嚢の中に入り、産卵して死ぬ。卵が孵化して成長・交配を終えてメスのコバチだけが花粉を身につけて花嚢から脱出し
て他の花嚢へ旅立つ。
〇 アゲハチョウが食草を見分ける仕組み
アゲハチョウの幼虫は決まった植物だけを食べる偏食家なので、メスの成虫が正確に植物を見分けて産卵し子孫を残す。見分ける方法は、
メスの成虫前脚ふ節の「化学感覚毛」が味覚センサーとして食草の選択に関与している。これは「本能」としてゲノムに刻まれ正確に子孫
に受け継がれている。
※ ゲノム……遺伝子(gene)と染色体(chromosome)から合成された言葉でDNAの全ての遺伝情報のこと。 I.M
① ②
③ ④ ⑤
講師 あくあぴあ芥川共同活動体 秀瀬 氏 花崎 氏
高槻市営バス臨時便にてJR高槻駅を12時50分に出発、「南平台小学校前」バス停で下車して芥川館を訪問、13時5分よりスタッフ
の方から説明を受け、その後14時30分まで館内を自由に見学・散策した。
〇 あくあぴあ芥川(高槻市立自然博物館)について(HPより)……平成4年開館
・高槻の自然に関する資料を収集・保存している博物館であり、生き物たちの生態展示や標本展示と共に講座や観察会等を開催
・常設展示として1階では関西一の展示数を誇る鳥類の剝製や、シカやイノシシなどの哺乳類の剥製、昆虫・化石・岩石の標本を展示。
2階には芥川の上流・中流・下流をイメージした3つの大水槽があり、芥川に生息するカワムツ・オイカワ・コイなどの魚を間近に観察
できる。
・子ども相手の「体験イベント」として「子どもワークショップ」「自然工作教室」を実施。 ・利用料金は無料(特別展は除く) I.M
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